静岡県立富士宮北高等学校普通教室棟
富士宮北高等学校は、全国屈指の広大な敷地を誇り、正門から続く桜並木が有名な学校です。このたび、普通教室棟の老朽化に伴い、建て替えを行うことになりました。
現在の校舎は、南側から管理棟 → 普通教室棟 → 特別教室棟の順に、漢数字の「三」のように並んでいます。それぞれの棟には約2mの高低差があり、渡り廊下によって接続されています。今回の建て替えでは、既存の校舎を使用しながら工事を進めるため、管理棟と既存の普通教室棟の間に、新しい普通教室棟を建設する計画となりました。
まず、今回の工事では管理棟と接続する渡り廊下までを建設します。その後、既存校舎の解体を進め、新しい渡り廊下を設置する予定です。
新しい普通教室棟は、中廊下形式を採用し、南側に普通教室と選択教室を各階6教室ずつ、計18教室配置します。一方、トイレや更衣室、階段などの共用スペースは北側に配置しました。また、普通教室は、床だけでなく壁にも合板を使用し、木質化を図っています。
さらに、管理棟から将来的に特別教室棟へ通じる部分にはホールを設け、各階ごとに天井のデザインを変えることで、空間に変化を持たせました。廊下には、木質化した溜まりスペースを設置し、生徒がくつろげる空間を演出しています。
仕上げ材には富士ヒノキを使用し、地域産材への興味や理解を深めてもらえるよう工夫しています。
□建築概要
建築主:静岡県
所在地:静岡県富士宮市宮北町地内
床面積:2,491.91㎡
構造・規模:鉄骨造・地上3階
竣工年:2025年
電気:環設備設計事務所
機械:ツジシステムデザイン
施工
建築:平和建設
電気:小林電気工業
機械:アオノ
備考:BELS認証:ZEB Ready(BEI=0.36)