藤枝市葉梨地区交流センター

計画地周辺には、住宅が多くあるため、景観を損なわないように切り妻屋根を計画している。これにより、雨漏りが発生しにくい設計を行い、開口部には庇を可能な限り設け、長寿命化と雨天時に窓を開けられるなど建物内外の環境に対する配慮を行った。さらに外観デザインをシンプルにし、手入れのしやすい樹木を配置することで、初期費用を軽減させるだけではなく、メンテナンス費用を抑える設計をした。
内部については、集会室を災害時の避難所として利用できるように、床材にフローリングを採用している。また図書室の近くには、プレイルームや廊下といった音が出る部屋があるので、廊下側の窓を二重ガラスにするなどの防音に関する配慮を行った。さらに床材にはカーペットを採用し、落ち着きのある雰囲気の空間を演出するようにデザインしている。そして、窓際にカウンターを配置することで、それぞれ目的の異なった利用者が、気兼ねなく空間を利用できるように配慮している。
研修室の一つは、天井を一部高くし衝撃吸収複合フローリングを採用することで、展示会や発表会、子どもの運動など様々な用途に対応できる部屋となる。
プレイルームには明るさや楽しさを演出できるように、暖色系の家具や備品をイメージした。また集中できる空間を演出したい時は、寒色系の椅子を採用するなど、家具や備品が空間を演出し、用途別に雰囲気を作り出すことを想定している。
開口部においては、中間期に、窓を開け換気をすることで、室内温度を快適に保つことが可能とした。また夜間利用に配慮し、窓に網戸を設けている。さらに調理室では、機械換気だけで無く、窓を開けて換気することができるように多くの窓を配置している。

所在地:静岡県藤枝市
床面積:1,545.18㎡
構造/規模:RC造 一部 S造/地上2階
竣工年:2020年