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2022.12.12

サンライズ出雲

先月、寝台列車のサンライズ出雲で出雲大社の神在祭へ行ってきました。

10月の旧暦の名称は神無月ですが全国から神様が集まる出雲の国では神在月といい、出雲大社では神様が滞在する1週間、神在祭が行われます。山陰地方へは静岡からだとなかなか行きにくい感じがしますが、寝台列車のサンライズ出雲を利用すれば静岡駅から往復とも1本でいけます。
ヨーロッパでは環境面から長距離移動の手段として寝台列車が次々と復活しているそうですが、国内では新幹線網の整備が進み徐々に姿を消していき、移動手段の寝台列車として唯一残っているのがサンライズ出雲・瀬戸です。東京発の14両のサンライズ号が岡山で7両ずつ2つに切り離されて、出雲市駅へ向かうのがサンライズ出雲、高松駅へ向かうのがサンライズ瀬戸になります。

サンライズ号はもちろん寝台列車に乗るのも初めてで、まずチケットの買い方からインターネットで情報を集め、車内の様子などは動画を見たり、サンライズ出雲が登場する西村京太郎の推理小説を読んだりしてシミュレーションを重ね準備しました。
山陰地方を訪ねるのは学生の頃に行って以来約20年ぶりで、今回は輪行して、行きは鳥取県の米子駅で降りて社寺仏閣や美術館をまわりながら西へ向かい、帰りは出雲市駅から乗車する計画としました。
出発時は少し緊張していて、電車の中でゆっくり休めるか心配でしたが、利用したシングル個室は京間1畳ほどの広さですが大開口があって狭いながらもなかなか快適で、寝台列車の構造と雰囲気に興奮しつつもぐっすり眠れました。
 
神在祭の出雲大社は、多くの人で賑わっていました。八百万の神様が集まっているため参拝ポイントが多く、また個性的なフォームで参拝をする方々がチラホラいたりして特別な雰囲気がありました。
以前訪れたときにあった庁の舎は、新しい建物に建て替わっていました。庁の舎は独特な外観ながら境内にとてもよく馴染んでいた印象が強く、少し寂しい気がしましたが、50年以上建物を管理されていた出雲大社には頭が下がります。
今回の旅の最後に出雲大社の隣にある島根県立古代出雲歴史博物館を訪ねました。展示物はどれも教科書等で見たことがあるようなものばかりで興味深くスケールも大きくて充実していますが、島根県は11月から公共施設1時間早く閉まりがちなのを忘れてて、かなり早足になってしまいました。
 
今回の旅行は長距離の移動自体が楽しみの一つだったこともあって今まで感じたことのない不思議な余韻がしばらく続きました。
古代出雲歴史博物館への再訪問と石見地方も視野に入れて出雲に再挑戦か、それとも瀬戸か、またサンライズ号に乗車してみたいと思います。
 
2022年もあと半月、少し早いですが今年もお世話になりました。
2023年もよろしくお願い致します。

長谷川