静岡平和幼稚園の幼保連携型認定こども園への移行に伴う乳児棟の新築工事です。0-2歳児の保育室と全園児の食数に対応した厨房を設けています。保育室は、子どもたちの触れる部分をシナ合板とすることで木の温もりを与えながら、上部と天井をクロス張りとすることで北側高窓からの採光と合わせて明るい空間としています。また、年齢だけでなく、食べる、遊ぶ、寝るなどの行為によっても空間を分けることができるように、壁や天井、アクセントカラーによって、個々の場所性を感じられる空間としています。また、保育室の丸太柱や随所に見ることのできる木の架構、玄関ホールの曲げ加工された上がり框、園庭へと通り抜ける廊下のパターンクロス、園庭から調理の様子が見える厨房、南北に設けられたデッキテラスと軒下空間など、子どもたちが安全に楽しく過ごせる可愛らしい建物としています。アプローチの土間部分を彩るビー玉は、本園舎に通っている子どもたちの手で埋められました。主要諸室はすべて１階にありますが、天井の高さを有効利用した収納用のロフトを設けているため建築基準法上は２階建てとなっています。